【フタオビアリヅカコオロギ飼育記1】単独飼育と累代への挑戦!

アリヅカコオロギ属Myrmecophilus

10月後半の石垣島でアシナガキアリの行列を観察中に、フタオビアリヅカコオロギMyrmecophilus sp.を採集することができました。

体に黄色いラインが入っている美しいアリヅカコオロギで、他種と容易に区別できます。

また、フタオビは近年、南西諸島の一部の島から発見されたばかりの種類でもあります。(『アリの巣の生きもの図鑑』<p128 , 2013, 東海大学出版>)

そのため、いまだ正式な学名がついていません。(学名記載の論文は見つけられなかったので、もしあったらすみません😅。その際は教えて頂いけると幸いです)

この種は、自然下ではアシナガキアリAnoplolepis gracilipesのコロニーに紛れて生活しており、アリの卵や幼虫・蛹、食べ残し等を食べていると考えられます。

アシナガキアリの巣には他にも完全依存性(アシナガキアリと生活しなければ死んでしまう)の「シロオビアリヅカコオロギM. albicinctus」が暮らしていますが、フタオビはそこまでの依存性は無いようです。

今回は依存性が低いのならば単独でも増やせるだろうという考えのもと、アシナガキアリなしの飼育で累代を試みようと思います。

捕まえたのは5匹。(1匹見えてなくてすみません)

上の方の色が薄いのは若齢幼虫。

黄色い帯がたくさんあるように見える2匹は成虫(左下、真ん中)。

右下の個体は終齢幼虫だと思われます。

写真に写っていない個体は右下と同じ終齢(?)です。

ただ、唯一にして最大の問題点が若齢幼虫以外は全てメスだということです()

大きいのは4匹いるのですが、全て産卵管が確認できます。。。

飼育下での交尾は期待できないので、成虫のどちらかもしくは両方が交接済みであることを祈りますw

唯一のオス幼虫。↓

呑気に触角のお手入れ中。

この子が無事に成虫になって、その頃にまだメスが生きている可能性は如何程でしょうか。。。

(アリヅカコオロギの寿命は比較的長いのでチャンスはある…か?)

ケースはこんな感じで。

百均のクリアケースの蓋に通気をよくするための穴を開けて、脱走防止の金網をつけたものです。(手作り感満載)

密閉ケースだと食べ残しや糞でカビるので注意。

床材には、家になぜかあったフロッグソイルを使用しました。湿り具合が一目でわかり、水分調節しやすくてなかなか良いです。

餌はテトラフィンを与えています。

餌皿にはマイクロチューブの蓋を引きちぎったものを使用しました。

食べずらそうですが、なんだか背伸びした姿が可愛いのでこのままにします(鬼)

可能ならば壁となってる部分を削るなりして、餌場に入りやすくした方が良いでしょうねw

めっちゃ食べます。

とりあえずというか、やはりアリがいなくても問題なさそうですね。

あとは乾燥しないように注意して、餌がなくなり次第与えて様子をみてみます。

さあ、うまくいってくれるでしょうか。

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