【人気No.1ハリアリ】クワガタアリの飼育方法まとめ

クワガタアリ属Harpegnathos

ここまで精錬されたフォルムをもったアリは中々いないと思います。

モデルのようなスタイルにそこから伸びる妖艶なアゴ。漆黒の身体はまるで美しいドレスを着ているようです。極め付けはまるで小動物のような大きな瞳。獲物を追うために発達したこの眼には我々の心まで狩られそうになります。この瞳がまた可愛いんですよね。かっこよさと可愛さを併せ持った最高のアリです。しかもお財布にも優しめ笑(※金銭感覚狂ってます)

あらゆる良さを兼ね備えたこのアリは私が初めて飼育した海外種でもあります。

多少の気難しさはあるので、中級者以上向けになりますがアリの飼育に慣れてきた方にはオススメです!

基本情報

分類

クワガタアリHarpegnathos venatorはハリアリ亜科クワガタアリ属のアリです。

分布と生息環境

主に生息地は東南アジア。他にはベトナムや中国にも生息しています。湿った環境を好み粘土質の地域に巣を作るようです。巣の入り口は漏斗状になっており、現地では発見が容易みたいですね。

生態

形態

サイズは女王が18mm前後。ワーカーが15〜17mm。多くのハリアリがそうですが、女王とワーカーにサイズ的な差はほとんどありません。故に慣れていないと見分けが難しいかもしれません。女王は胸部の太さがワーカーよりひとまわり大きいので区別できます。また、確実なのは脱翅痕を確認することですね。

赤丸で囲んだ部分が「脱翅痕」になります。女王は元々翅が生えていたのでそれをとったときの名残ですね。多くのアリの女王にはこの脱翅痕があります。

ワーカーには脱翅痕がないので簡単に見分けがつきますね。

狩猟性

眼が非常に発達していて大きいです。この眼で獲物を直接追いかけます。動かした指に反応して首を振るほど眼が良いです。ほとんどのアリは眼が悪く、匂いで獲物を追いますが、クワガタアリは少し特殊ですね。

また、獲物を狩るときは腹部を左右に激しく振ります。警戒していると共に後ろの仲間に敵がいることを知らせているようですね。その後、狙いを定めてジャンプして飛びかかると同時に獲物を顎で挟みます。羽交い締めにした後は毒針でプスリと一撃。小昆虫であればそこで麻痺して動かなくなります。

毒はそこそこ強いので、扱いには注意が必要です。

コロニー規模

そこまで大きくなく、成長したコロニーでも200〜400匹程度です。また多雌性でもあります。

幼虫が自力で動いてる!?

クワガタアリで少し驚くのは幼虫が自力で移動することです。普通アリの幼虫はワーカーなどに運んでもらわないと移動できませんが、クワガタアリはまるで芋虫のように這って移動するのです。背中をウネウネと動かして器用に動きます。

飼育方法

入手

日本には生息していないので購入するしかありません。下のショップで販売されることがあります。

Ant Museumさんは入荷頻度が一番高いのでTwitterやサイトを頻繁にチェックしていれば手に入れることができます。私も頻繁に利用させてもらってるオススメの店です。東京近辺のイベントにも出店しているのでそちらでも手に入れることができます。

Ant Roomさんはイベントで販売していることが多いです。ただしお店として非常に人気&クワガタアリ自体の人気が併さってすぐに売り切れてしまうことがあります。イベントに行けるという方には非常にオススメです。私はイベントに行く機会がありましたのでこちらで購入させて頂きました!

海外種は基本的にそうですが、冬に購入することはなるべく避けたいですね。特に通販では輸送中に温度ストレスがかかるのでオススメはできません。ただ上記のショップはカイロを貼ってくれるのでどうしてもという方は購入しても問題はないでしょう。

セッティング

飼育ケースは?

基本的には高湿度を保てる石膏巣にしましょう。平置き縦置きどちらでも構いませんが、湿度がより高くなる縦置きの巣をオススメします。偶然かもしれませんが以前平置きの巣で飼育していたときにあまり調子が良くなく、縦置きの巣に変えてから調子が良くなった経験があります。(情報募集中)

餌場にはピートモス等の軽くて乾いた床材を敷いておきましょう。幼虫が繭を作る際に必要になります。ハリアリ類はこういった足掛かりを使わないと繭を作ることができないのです。ない場合はゴミなどでも代用してくれますが量が足りないこともあるので、無難に床材を敷いておくことをオススメします。

また、壁を登るのでベビーパウダー等の対策が必要です。

温度は?

適温は20〜28℃です。15℃程度でも飼育は可能ですが成長がかなり遅くなります。なるべく適温内で高い温度を保つようにして上げましょう。海外種なので冬眠はしません。

維持方法

餌は?

肉餌しか食べないので生きた昆虫等を用意する必要があります。一番オススメはレッドローチです。生きたままでも〆てから与えても問題はありません。生きたまま与えると狩の様子を観察できますので楽しくはあります笑

コオロギやミルワームは顎の力が強いので与えるときは頭を潰したり、足をもいでからあげると無難です。

水分は餌から得たもので十分ですが、給水機があると安心ですね。(私は給水機は使っていません)

また、私はそういったことがなかったのですが獲物と間違えて仲間を刺してしまう、という事例もよくあるそうです。そういったことが頻繁に起こる場合は、餌を殺してから与えると良いかもしれません。

羽化まで難しい?

まず、卵から羽化まで1.5ヶ月ほどかかるのでその間に幼虫が死んでしまうこともしばしばあります。1番の原因は湿度不足で、黄色くシワシワになって死んでしまう場合が考えられます。

また、餌が少なかったり環境変化によって初めのうちは繭破りや幼虫食いが発生するかもしれませんがクワガタアリにはよくあることです。この辺は気難しいと言われる所以ですね。

セッティングを終えたら?

なるべく高頻度で餌を与えましょう。餌が無くなったらあげるくらいのペースが良いと思います。餌が豊富にあるほどコロニーの成長速度は上がるので早く安定します。私はレッドローチの大サイズを与えて、無くなったら次のを与えています。

いきなり女王!?

クワガタアリは良くわからない段階で女王や雄アリが生まれてくることがあります。私が飼育を初めて最初に羽化したのが翅の生えた新女王だったときは非常に驚きました。この時コロニーは20匹前後でした。また、それだけでなくその次も新女王アリ、さらに次は雄アリが生まれてきました。それ以降は通常のワーカーが生まれてきましたがこのような経験は初めてだったので困惑しました笑

その後は巣内交尾することもなく、雄は死に女王は翅を取られワーカーとして働くようになりました。本当に謎です。そこだけは注意ですね(といっても実害はありませんが)。

最後に

いかがだったでしょうか。

クワガタアリは本当にかっこかわいいです。中々性格が読めませんがそれが魅力でもありますね(末期)

それ故に上記の方法だけでは情報が不足している可能性もあります。もし今回の記事を参考にしたがダメだったという方がいればご連絡ください。コメント欄、ツイッターでも構いません。

逆に今回の記事が参考になりましたら幸いです。

では最後までご覧いただきありがとうございました!

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参考

(全て海外サイトです)

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